【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「……何、幹部たちへの贈り物?」
「そんなとこですね」
「ふぅ〜ん……」
私から目をそらさないチャラ男。
吸い込まれそうなほど黒い瞳。
それに得体のしれない何かを感じて、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「……アンタ、名前は?」
「っへ!?」
急に話しかけられたので、かなり間抜けな声が出た。
慌てて喉を押さえ、できるだけ艶っぽい声で言う。
軽くて色気のある女、軽くて色気のある女。
とにかくそれを意識した。
「……サクラです」
サクラは、もちろん偽名。
本名なんて教えるわけ無いし。
「サクラかぁ。可愛い名前だね」
ニコッと笑うチャラ男。
その目が笑っていないように見えるのは、気のせい……?