【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
『……その階は、もう用済みだな。下の階も構造的には似てると思うし、別段調べる必要もなさそうだ』
「……ということは、もしかして?」
『あぁ、帰っていいぞ』
「ホントっ!?」
帰れるの!?
『でも、見張りの奴らには気を付けろ。北苑はどこにいる』
「分かんない……。途中で別れたから」
『そうか、分かった。んじゃあ、気を付けろ。何か調べたいことがあったら、調べていい。バレない程度にな?』
「うん!」
これ以上、調べたいことなんかない。
帰るに決まってるじゃん!
帰れるのが嬉しくて、上機嫌で通信を切った。
何だ、『潜入員』って結構簡単なんだ。
てか、このくらいなら、私、キャバ嬢の格好する必要なかったじゃん……。
北苑め。
まぁいっか!
帰れるし!!
早く蓮央に会いたいな〜♪
フンフンと鼻歌交じりに、エレベーターを呼ぶボタンを押そうとしたとき。