【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
□家族写真
──チンッ
エレベーターが、ここ20階につく音がした。
えっ!?
マズイ、隠れないと!!
急いで、他のエレベーターの入口の窪んだ部分に身を隠した。
そしてその直後、隣のエレベーターのドアが開いた。
微かに足音がする。
誰だろう。
そっと、影から覗いてみると。
「いやぁ沢口さん、すいませんね!VIPルームを貸してくださるなんて!」
「いえ、このくらいは当然ですよ。あっても俺は使いませんしね」
ハゲた中年男と並んで歩く、茶髪の男。
耳にはピアスがたくさん開けられている。
あれは確か、沢口啓明?
何してるんだろう……。
私の中の好奇心が、ムズムズし始める。
あの男の正体を知りたい。
あの恐怖の根源は何?
あいつは誰?
……気になって、仕方が無い。