【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「なんで逃げんの?そんな怪しいことしてたわけ?」
「来るな、来るなっ……!!」
「ごめん、そりゃ無理な願いだわ」
クスリと笑った沢口啓明は、一瞬で私の目の前まで来た。
息がかかるくらいの至近距離に、心臓が止まったかと思った。
「アンタに聞きたいことがある。……けど、ちょっと待ってろ」
「え……ちょ、…っ!?」
いきなり首筋に噛み付かれるようにキスをされ、訳がわからなくてまた後ずさる。
後ずさっても、あるのは壁。
無駄なのはわかってるけど、そうでもしないと耐えられなくて。
嫌だ、嫌だ。
やめてほしくて、涙が一筋流れた。