【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「……はぁ…」
睨み合いが数分続いた後、口を開いたのは沢口啓明だった。
「お前が言わねぇなら、別の奴に聞くしかないじゃん。面倒くせぇな」
別の奴……?
「どういう、意味…?」
「さぁ、どういう意味でしょう?」
意味深に口角を上げた沢口啓明。
首を傾げる私を視線をそらさず見つめたあと、急に真顔になって言った。
「……入れ」
入れ?
誰に言ってんの?
と、思った矢先。
「おら、入れ!!」
男の怒声が聞こえ、バンッと部屋のドアが開かれた。