【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「そんな怪しいお前が、海利が作ったブローチとピアスをしてやがる。これはもう、疑ってくださいと言ってるようなもんだろ?」
「な、にを…」
「誤魔化さなくたっていい。お前があちこち調べ回ってた映像なら、ちゃんと監視カメラに映ってたよ」
え……監視カメラ!?
映ってた、って…!?
「嘘だ!監視カメラのスイッチは切られてて……」
「残念。一回切っても、数分すれば自動再開する仕組みになってんだよ」
「そんな……っ!」
私がこの階を歩き回ってたのは、30分程度。
つまり……ほとんどの行動が、撮られていたというわけだ。
全く気付かなかった……!
顔面蒼白になった私を眺めながら、沢口啓明は愉快そうに笑った。
「証拠もある。証人もいる。……さて、どう言い逃れする?サクラ…いや、本田咲誇」
「なんで、名前を……」
「こっちの業界でも、お前は有名だから。
『美しき睡嵐姫、本田咲誇』ってな」
くそ……
顔と名前は割れてないと思ったのに。
「……で、だ」
沢口啓明が、私から目線を外す。