【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「言う……」
低くか細く、北苑の声が聞こえた。
その途端、掴まれていた首が自由になって酸素が肺に入り込んでくる。
「ゲホッ、ゲホッ!!はぁっ……!」
立つ力もなく、床に座り込んでひたすら息を吸う。
いくら吸っても足りなくて、過呼吸気味になっていく。
「ようやく言う気になったか、海利」
弾んだ声。
沢口啓明の、声だ。
私はまだハッキリとしない意識をどうにか取り戻し、目の前にいる北苑を見た。
彼が何を隠しているのかは分からないけれど、言ってはいけないような気がする。
言わないで、北苑。
こんな奴に、弱みを握らせてはダメ……!!
「北、苑……だめ…」
「お前は黙ってろ。…海利、さっさと言え」
沢口啓明が私を鋭く睨み、北苑にまた言った。