【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー




「何する気なの!?」


「俺は何もしない。……聖夜さんは、どうか分かんねぇけど?」


「っ…ふざけないでよ…!」


「それが嫌だってんなら」



ニヤリと笑った沢口啓明は私の顎を掴んで顔を持ち上げる。



「諒真の居場所、素直に言え。そうすれば聖夜さんとの約束は無しにしてやる」


「この……クソ野郎…」


「ほら。早くしないと、聖夜さんが来ちまうぞ?」


「…………」



悔しくて、唇を噛み締める。


聖夜とかいうド変態野郎に売られるのは死ぬほど嫌だけど、諒真さんをこのバカに売るのはもっと嫌だ。


聖夜とかいうのがきた時、隙を見て逃げ出せないかな……。


うん、それに賭けるしかない。


一瞬の隙をつければ、こっちのものだ。


だから……



「……言わない。諒真さんの居場所を、アンタなんかに教えるもんか!!」



キッと沢口啓明を睨んで言い放つ。


沢口啓明は少し驚いたような顔をした後、また口角を上げた。



「気丈だな。……その発言、今に後悔するぞ?」


「少なくとも、アンタに諒真さんの居場所を教えるよりは後悔しない」


「言うじゃん、ハハッ!」



声をあげて笑い、茶髪最低男は私から離れた。


ホントもう最低。


史上最低の男だ、沢口啓明。


その自慢げに揺れている茶髪を丸刈りにしてやりたいくらいムカつく。


いや、もういっそのこと脱毛剤ぶっかけてやる。


覚えてろ、沢口啓明!!



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