【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー




「……マジ、馬鹿。俺がこんな奴に負けるとでも思ってんの?俺、そんなに弱いかよ」



不機嫌そうに唇を尖らせる蓮央。


そんな、子供みたいな顔されても。


相手は武器持ってるんだよ?


素手で勝とうとするほうが無謀じゃん。


死んでほしくないの。


傷ついて欲しくないの。



「……蓮央を、失いたくないよ」


「はぁ?何言ってんだ。俺はお前から絶対に離れねぇ。お前が望む限りな」


「蓮央……」


「俺は負けねぇから。信じろ、咲誇」



自信に満ちたその瞳。


何故だろう。


その目に見つめられると、本当にそうなる気がするの。



「……それによ」



蓮央は少し笑うと、沢口啓明の方を向く。



「俺が『1人』だなんて、いつ言った?」


「あ゙あ゙…?」


その言葉に、沢口啓明が少し眉をひそめたとき。



< 358 / 447 >

この作品をシェア

pagetop