【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「……マジ、馬鹿。俺がこんな奴に負けるとでも思ってんの?俺、そんなに弱いかよ」
不機嫌そうに唇を尖らせる蓮央。
そんな、子供みたいな顔されても。
相手は武器持ってるんだよ?
素手で勝とうとするほうが無謀じゃん。
死んでほしくないの。
傷ついて欲しくないの。
「……蓮央を、失いたくないよ」
「はぁ?何言ってんだ。俺はお前から絶対に離れねぇ。お前が望む限りな」
「蓮央……」
「俺は負けねぇから。信じろ、咲誇」
自信に満ちたその瞳。
何故だろう。
その目に見つめられると、本当にそうなる気がするの。
「……それによ」
蓮央は少し笑うと、沢口啓明の方を向く。
「俺が『1人』だなんて、いつ言った?」
「あ゙あ゙…?」
その言葉に、沢口啓明が少し眉をひそめたとき。