【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「諒真」
少し声をやわらげ、諒真さんに話しかける組長。
「ようやく、跡を継ぐ意志が固まったか?」
「……」
その問いに、諒真さんは答えない。
ただうつむいて拳を握り締めているだけだ。
「お前がそう決心してさえくれれば、私は何も言わないぞ?」
やわらかく、穏やかに、組長は言う。
でも…どこか、ノーと言えない雰囲気がある。
組長は諒真さんの肩に手を置き、諭すように続けた。
「だから早く、私の跡を……」
「うっせぇんだよ」
張り詰めた空気を一変させた、誰かの暴言。
不機嫌で、乱暴で、イラついた声。
これは、彼しかありえない。