【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「なぁ、睡嵐姫」
手首を回しながら話す変態男。
「もし俺に勝ったら、お前はどうする?」
「は…?」
そんなの、決まってるじゃん。
「ここをぶっ潰して、諒真さんを救う」
「若木諒真を、救うだと…?ハハハッ!」
変態男は何故か急に腹を抱えて笑い出した。
……何が、おかしいの?
怒りで手が震えるのを感じながら、爆笑しているそいつを強く睨んだ。
「ックク……まぁいい。ところでよ」
目に涙を浮かべながら私の方に目を向け、話を続ける。
「もしお前が俺に負けたら、ひとつだけ言うことを聞け」
「言うこと……?」
何だろう。
嫌な予感がする。
でも、私は負けない。
それだけは……確か。
「…いいよ、その条件、飲んだ」
「さすが睡嵐姫。分かりがいいな」
ニヤリと笑い、私に一歩近づいてくる変態男。
いつもなら後ずさっているけど、もう下がらない。
わずか20センチ前にいる変態男を見上げて、 拳を握り締めた。
「5分で潰すから」
「へぇ。ま、せいぜい頑張んな」