【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
その言葉を合図に、走り出す。
目の前には、拳を突き出している変態男。
その拳が私に触れる直前に…思い切り、地面を横に蹴った。
右に飛んで拳をかわし、がら空きの脇腹に蹴りを入れようとすると、防がれる。
掴まれそうになった足を一旦戻し、そのスピードを利用して正面から回し蹴りを食らわせた。
「くっ……!!」
痛みに顔を歪ませる変態男。
その隙をついてもう一発、回し蹴り。
軽くよろけた変態男は、チッと舌打ちをしてそばにあった灰皿を掴む。
まさか、と思ったその瞬間、プラスチック製のそれが円盤のように飛んできた。
「ちょっ……!!」
慌てて身をかがめ、それをよける。
灰皿は私の頭すれすれで飛んでいき、棚にぶつかってカランと落ちた。
危なかった……
ホッとしたのも束の間。