【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「おらぁッ!!!」
「ゔぁっ…!!」
膝で頭を思い切り蹴られて、床に倒れてしまう。
ズキズキと痛むこめかみ。
蹴られたところを押さえて立ち上がろうとするけれど、視界がぐにゃりと歪んで力が入らない。
それどころか、意識が朦朧とし始めてい
る。
「ハッ……油断大敵だって言ったろ?」
嘲笑いながら私の前に立つ変態男。
揺れる視界の中、私を見下ろすそいつだけが見える。
ギリッと奥歯を噛み締め、男を睨みつけた。
「こ、の…卑怯者……」
「勝つためなら手段は選ばない。それが俺のやり方なんでね」
なんて奴……
これが、裏の世界なの?
殺らなければ殺られる。
だから、他人を傷つけることなんて容易い。
そんな世界なの……?