【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
chapter10 決着
□拳銃と拳
向けられた銃口。
止まる時間。
……蓮央が、殺される。
それだけは、ダメ……!
「蓮央っ…!!」
──バァンッ!!!
無我夢中で蓮央を突き飛ばしたと同時に、さっきまで彼がいた場所に穴があいた。
コイツ、足を狙ったんだ……
「チッ…運が良かったか」
舌打ちした組長がまた銃弾をセットする。
蓮央はいきなり突き飛ばされ、ぽかんとしている。
こんな状況で、もう一度避けられる訳がない。
「今度こそ当てる。……動けない程度に、と思っていたが、殺ったほうが良さそうだ」
そう言って向けられた銃口の延長線上にいるのは、蓮央……ではなく。
「……そこの女をな」
──私だった。