【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「…何なの、アンタ……」
銃の奥にある組長の目を睨みつけ、拳を握り締める。
「さっきから聞いてれば、変態じみたことばかり言って。命はおもちゃじゃない!!」
「……お前も私に刃向かうのか?」
「刃向かうに決まってるでしょ!全てがアンタの思い通りにいくなんて思うな!!」
ふつふつと沸いてくる怒り。
沢口啓明の、変態男の悲鳴が、頭から離れない。
あんなに助けを求めて、苦しいって言ってるのに、それを笑い飛ばすなんて。
「……アンタも同じ目に遭わせてやる」
「その言葉、そのまま返すぞ」
睨み合う、私と組長。
「ダメださっきー!!逃げろ!!」
諒真さんが叫ぶけど、この状況でどうやって逃げればいいの。
一歩でも動こうものなら殺される。
それこそ即死。
「くそっ…!咲誇に手を出すな!!」
「それならお前が代わりに死ぬか?南蓮央」
叫んだ蓮央を一瞥して、口角を上げる組長。
そんな余裕の組長に対し、蓮央は静かに言った。
「俺のことは好きにしろ。でも、仲間だけは殺させない」
「蓮央!!何言って…!」
「いいから」
そう言って一歩踏み出した蓮央の肩を、圭太が掴んだ。