【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「──睡嵐は、これで終わりだ」
聞こえた組長の声にハッとし、慌ててその指の動きに集中する。
なんとかして、この男の銃を奪わなければいけない。
でないと私たちの負けは確定する。
一か八か。
……攻撃の瞬間、守りは必ずゼロになる。
そこを狙う。
「苦しまないよう、一発で終わらせてやる」
「……やってみなよ」
フゥッと息を吐き出し、地面を蹴る。
目線は、引き金にかけられた指に向けたまま。
「自分から向かって来たか」
フッと笑った組長が……指に、力を込めた。
今だ!!
体を横に捻った瞬間、背後にあったらしいガラスがパリンと割れた。
目の前には、目を見開いている組長。
その手首を蹴り、握られていた拳銃を遠くに飛ばした。