【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
──バン、バン、バン!!!
手に伝わる衝撃。
火薬の匂い。
「っ…!!」
目の前には、手で頭を覆っている組長。
……強気なこと言っておきながら、やっぱり死ぬのが怖いんだよね。
ちなみに、一発も組長に当たってない。
かすりもしてない。
撃たれた全ての弾が、組長から数十センチ離れたところに穴を開けていた。
「…全発撃ったよね」
引き金を引いてカチカチと音が鳴るのを確認し、それを投げ捨てた。
最初から、拳銃に7、8発しか入らないのは知ってた。
沢口啓明に2発、蓮央に1発、私に1発。
そしてこの3発。
全部で7発。
「これでもう武器はない。……組長、どうする?私達と拳で戦う?」
「………」
「もし戦えないならアンタの負けだよ」
「………」
何も言わない組長。
負けを、認めたのかな。
……一瞬でもそう思った私は、甘かったのかも知れない。