【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
──バキッ!!!
物凄い音がして思わずそちらに目を向けると、諒真さんが頬を押さえて尻餅をついていた。
「ってぇ……何すんだよ蓮央!!」
「お前こそ何してんだよ!何を迷ってるんだ!!馬鹿か!!」
「さっきーの命と俺の人生を天秤にかけられてんだ!!迷って当然だろ!!」
「それが馬鹿だっつってんだよ!!」
諒真さんの胸ぐらを掴み上げ、蓮央が怒鳴る。
「咲誇は俺が死なせねぇ!!お前は俺らが自由にしてやる!!だから迷う理由なんてねぇんだよ!!」
「絶対って言い切れねぇだろ!!もしかしたらっていうのはねぇのかよ!!」
「あるわけねぇだろ!!絶対に、俺の命に代えても、誰も死なせねぇよ!!」
あはは…蓮央、すごいね……
その絶対的な自信、蓮央の凄いところ。
これじゃあ死ぬに死ねないじゃん……
「……諒真…お前は、どうしたい」
「俺は…」
蓮央の問いに、視線を泳がせる諒真さん。
その僅かな迷いの隙を突いて、組長が再び私にピストルを向けてきた。
「諒真、まさか、そいつらにつくとは言わないだろう?…この女を犠牲にしてまで」
「っ……」
「諒真、もう誰も犠牲になんてしない」
「でも…さっきーが……」
「咲誇なら、大丈夫だ。絶対助かるから」
何故か自信満々に言い切った蓮央に疑問を覚えたのか、組長が眉をひそめた。
「随分な自信だな。だが…もう長くないぞ」
「それは、『このままだと』だろ?」
ニヤリと、蓮央が笑みを向けたそのとき。