【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
その姿を呆然と見送っていた組長は、ハッとしてピストルを構える。
「……ふん。仲間が1人や2人増えたところで、何の意味もない。その女は死ぬ」
「そうはさせねぇ。そのために阿吽を呼んだんだからな。おい京也」
「んだよ」
「……銃奪うぞ。撃たれたら避けろ」
「はぁ!?避けろって…無理だろ」
「咲誇は避けた」
「…アイツならやりそうだな…。まぁ、ヤクザに喧嘩売ってる時点で命捨ててんだ、今更変わんねぇか」
クスリと笑い、京也は身構える。
──そして。
「行くぞ!!」
その掛け声を合図に、蓮央と京也は走り出した。
「舐めるな!!ガキがっ!!」
響く銃声。
でも的が2つだからか、その命中率は低い。
「何だ、余裕じゃねぇか!」
「油断するな、京也!!」
順調に組長に近づいた2人は、挟み撃ちの形で攻めあげた。
「っ……くそっ!!」
左右に挟まれ、動けない組長。
片方に銃を向ければ片方にやられる。
「…コイツがどっちに撃つかは運だな」
「恨みっこなしってワケか」
組長を挟んで会話する2人は、余裕だ。