【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー




「...髪、切ったんだな。似合ってる」




どうしてそんなに、〝普通〟で居られるんだろうか。




「咲誇...」




何も言わない私に、促してくる蓮央。


だって...


どうやって話せっていうの?


私、なんて言ったらいいの...?




「...咲誇。俺さ、」




悩んでいると、翠斗が先に口を開いた。




「この1年、ずっと考えてた。俺は何を間違ったんだろうって。
でも、俺には分からなかった」


「...っ」


「だから教えてくんない?
俺が、どこで、何を間違ったのか」




彼が何を間違ったか。


それは私にも分からない。


私と出会う前から間違っていたのかもしれないし、そうではないのかもしれない。


でも...


私から言えるのは1つだけ。




「...あのとき、どうして私を信じてくれなかったの?」




1年と3ヶ月くらい前。


私は、奈緒の策略にはまり、チームから追放された。


それを命じたのは...翠斗。




「私は何度も違うって言った。
私じゃない、信じてって言ったのに、翠斗は少しも信じてくれなかった。
私...悲しくて悔しくて、それで復讐を決意したんだよ」


「...あぁ」


「今はもう、翠斗を恨んでない。
だけど、許せない。絶対に許せないよ...」




彼は、私も蓮央も、そして【睡嵐】のみんなも傷つけた。


卑怯な手を使って貶めた。


私が翠斗に直接されたことに対しての恨みはなくなってきてる。


でも、傷ついたのは私だけじゃなかった。



だから...許せない。



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