【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「...俺は、それは間違ってないと思う」
「え...?」
蓮央の言葉に、顔を上げる。
「咲誇が悩んで、苦しんで、葛藤して、その結果で出した答えだ。賛否両論あるかもしれないけど、俺は咲誇を信じる」
「蓮央...」
「むしろあの言葉で川瀬は救われたと思う。下手な優しさより、正直な言葉のほうが救いになるときだってあるんだ」
...そうなの、かな。
私は、間違ってなかったのかな。
私は、翠斗を...そして私自身を、過去の鎖から解き放つことができたのかな...。
涙が一筋、頬を伝った。
長い長い戦いが、やっと終わったような気がした。
裏切り、憎しみ、葛藤、戦い、涙。
そんなものに満ちた1年だった。
でもようやく、それも終わる。
彼の手によって。
彼の...あの言葉によって。
「...お疲れ、咲誇」
「っ...」
意図せずとも流れ落ちる私の涙を、蓮央の背中は優しく受け止めてくれていた。