【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
始まった、ばかり…?
「蓮央、まさか……」
圭太が確かめるように尋ねる。
蓮央は、深く頷いた。
「諒真の親父……俺らを潰す気でいる」
「嘘だろ…!?」
『潰す』という言葉に、息を呑んだ。
ヤクザの言う『潰す』は、表の社会に二度と戻れないことを意味している。
男は死ぬまで拷問を受け、女は売られる。
奈緒も意味が分かったのか、ごくりと唾を飲んだ。
「少し前に俺宛てに手紙が届いてよ。諒真を渡さなければここを潰すと書いてた」
「はぁ!?何それ!」
そんな卑怯な手、最低!!
諒真さんを渡すわけないじゃん!!
「まぁ、そんなわけで俺は『誰が渡すかこのクソ親父』と返事をしたんだけど」
蓮央らしい返事だな…。
それだと諒真さんのお父さんキレるよ?