【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
──ガラッ……
目に飛び込んできたのは、雨の景色ではなかった。
血だらけになった……仁。
「じ、ん…?」
「姫…さ……っゔ……」
仁は苦しげに呻き、私の横に倒れ込んだ。
慌てて屈みこみその肩を揺する。
「じ、仁!?仁っ!!」
「咲誇!どうした!?」
私の叫び声を聞いて圭太や蓮央が駆けてくる。
「蓮央、仁が……!」
傷だらけの仁を見て、2人が目を見開く。
「仁が、やられた……!?」
「嘘だろ!?」
仁は私の一番弟子で、【睡嵐】の幹部たちの次に強い。
並大抵のヤンキーにやられるような仁ではないのに……気絶するほどやられるなんて……
「とにかく、仁を中に運ぶぞ」
蓮央が軽々と仁を担ぎ、中のソファーに寝かせる。
私と奈緒で、血が滲む頬や体を手当てした。