【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
「咲誇」
後ろから抱きしめられ、それが蓮央だと判断した。
「……なぁに?蓮央」
「あいつらは……やめとけ」
「え?」
今まで、そんなことを言われたことなかった。
だって、私は負けないから。
どんな不利な状況でも負けないから。
だけど……今日の蓮央は何で私を止めるの?
「あいつらは……本当にヤバイから。俺は2人のうちの片方としかやったことねぇけど、すげぇギリギリだった。俺も向こうも立っているのがやっとで」
「私を、心配してるの……?」
「ったりめぇだろ……。咲誇がいなくなったら俺はきっと壊れる」
さらに強く抱きしめてくる蓮央の腕をそっと握る。
「大丈夫。私、みんながいれば何も怖くないから」
「咲誇……」
「蓮央が、私を守ってくれるでしょ?」
振り向きながらそう言って笑うと、蓮央もハハッと笑った。
「あぁ、もちろん」
「頼りにしてるよ、蓮央」
「必ず守ってやる。勝つのは俺たちだ」
「──それはどうだろうな?」
いきなり聞こえた低い声に驚き、そちらを向く。