SMILE AGEIN −先生と貴方の笑顔−
体育倉庫の前。
来た。川本が‥‥
案の定川本は、
「えっ‥‥何で先生がいるの?」
また俺は照れ隠しで
「笹川が体育倉庫に来てくれて言ったからかな?川本は?って、川本って呼ぶのまだ恥ずかしいなあ(笑)」
嘘だよ。
お前を川本って呼びたい。
川本はすぐ、
「先生。川本でいいよ(^^)部活と普段全然先生違うよね。もっと普段も部活みたいに厳しい先生にならなきゃあ!」
部活でも最近笑顔が
見えなかったから
嬉しかった。
ヤバイ‥‥
俺は泣きそうだったケド、
「わかったわかった(^-^)頑張るよ!で、笹川なんだったのかな?先週ここで告白されてただろ?俺聞いちゃった‥‥。」
と言った。
聞こえてた‥笹川が告白してたのを。
俺はコート整備しながら、
聞いていた。
川本が「いいよ。」
と言ってしまうような気がして‥
川本が見ている。
だけど、知らないふりして
俺はいた。
最低だ。
涙が頬を伝った。
ダメなんだ‥‥‥こんなの。
俺は涙を流しに蛇口へ行った。
ダメだ。
胸が詰まる想いで俺は空を見上げた。
そして、
部活へと逃げた。
川本‥‥お前も悩んだだろ。
だけど、俺らはしてはいけない恋なんだ。
だから俺はお前を守る。
先生という立場を使って。