青空に、思いを
チャイムが鳴り、授業が終わる。



 遥をちらりと見ると、あゆみに近づくのが見えた。



 私は2人のやり取りを見ていた。




「ねぇ、あたし今から行きたい場所があるの。ついてきてくれる?」



「え?行きたい場所ってどこかな・・・?」



「それはヒミツ♪ね、いいでしょ?」



「・・・うん」



 
 どうやら、あゆみはしぶしぶ行くことを許したみたいだ。



 私は隣の席の葵の肩をトントンと叩いた。



「ねね、遥、あゆみ連れてどっか行っちゃうよ。尾行した方がいいんじゃない?」



 すると、驚きの返事が返ってきた。



「僕じゃなくて、佐藤さんが行ってきなよ。さっき、いじめを見つけたらダメって言いたいって言ってたでしょ?」



 あー、確かにそういったかも。



「だから、頑張りなよ。僕の次は佐藤さんが頑張る番」



「うん、わかった。私行ってくるね」



 私は遥とあゆみについて行った。
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