映画
抱き締められて。
すると、じゃあ、抜ける?
そう聞いてくるのですか、抜ける…ってどういうことだろうと、思いまして。
それが伝わったのか、外出る?
と。
え!!
すっごく驚いたんですけど、やっぱり頷いてしまいました。
私から見て…ですが、悠里くんが嬉しそうに笑ってくれました。
……だといいな。
そして、明るい外に出てきました。
お恥ずかしいことに、動いている途中に愛奈ちゃんと麗佳ちゃんと秋くんからがんばれー…と、応援をいただきました。
な、な、なんの応援!?と、テンパっちゃいました………。
私の顔を見て、悠里くんが泣いてる…そう呟くと、私を引き寄せて頭を撫でてくれたのです。
身体中の温度が一気に上昇しました。
怖かったんだね、もう大丈夫だよ……。
そういって、何度も何度も頭を撫でてくれて。
流石に心臓が耐えきれなくなり、もういいよ…?と、軽く腕で悠里くんを押すと、更に強く抱き締めてくるのです。
これは…期待していいんですか?
戸惑いながらもう一度悠里くんを押してみると。
ん…ごめん。嫌だった?
悲しそうな声色で聞いてくるので、もう泣きそうでした。
あ、嫌だから…という訳じゃないんですよ!
もうどうすればいいのかわからなくて、でも嬉しくて、訳が分からなくなって気づいたら何でか泣いていた…
というわけです。