映画

抱き締められて。




すると、じゃあ、抜ける?




そう聞いてくるのですか、抜ける…ってどういうことだろうと、思いまして。




それが伝わったのか、外出る?




と。





え!!




すっごく驚いたんですけど、やっぱり頷いてしまいました。





私から見て…ですが、悠里くんが嬉しそうに笑ってくれました。





……だといいな。




そして、明るい外に出てきました。



お恥ずかしいことに、動いている途中に愛奈ちゃんと麗佳ちゃんと秋くんからがんばれー…と、応援をいただきました。





な、な、なんの応援!?と、テンパっちゃいました………。





私の顔を見て、悠里くんが泣いてる…そう呟くと、私を引き寄せて頭を撫でてくれたのです。





身体中の温度が一気に上昇しました。






怖かったんだね、もう大丈夫だよ……。




そういって、何度も何度も頭を撫でてくれて。





流石に心臓が耐えきれなくなり、もういいよ…?と、軽く腕で悠里くんを押すと、更に強く抱き締めてくるのです。





これは…期待していいんですか?




戸惑いながらもう一度悠里くんを押してみると。




ん…ごめん。嫌だった?



悲しそうな声色で聞いてくるので、もう泣きそうでした。



あ、嫌だから…という訳じゃないんですよ!



もうどうすればいいのかわからなくて、でも嬉しくて、訳が分からなくなって気づいたら何でか泣いていた…



というわけです。




< 6 / 12 >

この作品をシェア

pagetop