映画


心のなかを自分ばっかりぶちまけてしまいます。




でも、話している間に彼の腕の力が緩まなかったから、


だから、不思議だけど安心して、話せたのかな…と、思います。





話終わって、私の呼吸が落ち着いたと分かったのか、悠里くんは私の身体を悠里くんの方に向けました。





そして、顎に手を添えて、優しく上に………




ん?



上、に?





あ、だ、駄目!駄目です!

今、本当に顔が、大変なことになってて…!!





必死で止めても、顔を下に背けようとしても、全然聞いてくれません。




もう恥ずかしくて、死にそうです。



こんな顔が、大好きな悠里くんに見られてる……?




そう思うと、本当に本当に苦しくて、



自分でも嫌な顔だと…決して可愛い顔ではない顔を……


醜くなったこの顔を……見られてる?



絶対、嫌いになる

絶対、引く。



嫌われたくないのに…

私の一番可愛い顔を見てほしいのに…!




もうやるせなくて情けなくてまた涙が出てきます。





あ…また、泣かせちゃった…か…

ごめん、でも、さっき言ってくれたことすごく嬉しかった…

あの…両想い…ってことで、いいの?




確かめるように聞かれて恥ずかしかったんですけど…

顎から手が離されたので、下を向きながらこく…と頷きました。



すると、いきなり手を引っ張られて視界いっぱいに悠里くんが広がります。

< 9 / 12 >

この作品をシェア

pagetop