愛しの彼女…愛しの彼…

 「じゃあ、言って。」


 「わかった・・・

けど、あと二時間くらいあとに・・・」


 「どうして?」


 「ちょっとお掃除・・・」



 「はぁ!?

先輩、バカ!?

しんどいのに何言ってんの!?」




本当は、ちゃんと”詩織さん”って呼びたいのに、つい、いつもの癖で”先輩”と言ってしまう・・・


まぁ、先輩に”バカ”呼ばわりもどうかと思うけど。




 「だって・・・」


 「そんなのいいから。

どんなに汚れていても、気にしないから大丈夫。

はい、住所!!」



オレは彼女から無理やりに住所を聞きだして、地下の駐車場に降りた。


ナビに、今聞いた住所を入れる。


うちから会社と反対に二駅ほど行った付近。
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