青空ライン~君が居た青春~
私は優斗君の後ろについていった。
……優斗君、私に歩幅を合わせてくれてるのかな。
普通じゃ私と優斗君は絶対に歩幅は合わないし。
優斗君、足長いからね……さすがモデルやってただけあるよ。
優しいなぁ、優斗君。
……昔からなにも言わないで優しくしてくれるところ、変わってないんだね。
「ありがと。」
私は呟くように優斗君にお礼を言った。
歩幅を合わせてくれる事だけじゃなくて、昔から優しくしてくれることに、私はお礼を言いたかった。
「ん?何か言った~?」
優斗君は不思議そうな顔をして私に聞いた。
……聞こえてるわけないよね。
「ううん、なんでもないよ。」
私は首を横に振って優斗君に「走ろっか!」と言って、空いていた片方の手で優斗君の腕を引っ張った。