青空ライン~君が居た青春~
……えー、現在、合宿の荷造りをしております。
まぁ、こんな状況です。
ちゃんと荷造りしてるの、優斗くんと祥也くんと柊くんだけなんだよ?!
「波瑠先輩、タオルって合宿で洗濯するんですか?」
「あー、うん、そうだよ。だからあんまりタオルは持っていかなくても大丈夫♪」
「そうですか。ありがとうございます。」
丁寧に頭をペコッと下げてお礼を言う柊くん。
……ほんと出来た後輩だなぁ。
先輩なんか、あんなふざけてるのに。
私は遠い目で、じゃれている"先輩"を見た。
「柊くんも大変だね、一人だけ一番下って。いつも気を使ってるでしょ?」
私は柊くんに聞いてみた。
……きっといろいろあると思うしね。
でも、返ってきたのは意外な言葉だった。
「いや……全然ですよ。still kingとして居られることが、一番嬉しい事なんで……今もすっごく楽しいです。」
柊くんは、ほんとうに嬉しそうな顔で笑った。