青空ライン~君が居た青春~
「とりあえず波瑠は寝とけ。……んで、俺達は波瑠がいなくてもできる範囲で練習すること。……そんじゃ撤収ー。」
りょーちゃんは集まっていた皆に言った。
皆もりょーちゃんの言葉に頷いて、ぞろぞろと部屋から出ていく。
りょーちゃんは皆が撤収したのを確認すると、私が寝ているベッドの横にある椅子に腰かけた。
「波瑠、川村社長が心配してたぞ。」
もう川村社長まで倒れたこと伝わってるんだ。
速い情報網だなぁ。
「……そっか……。」
「……学院長が、合宿が終わったら話したいことがあるって言ってた。」
学院長……?
私……学園長に会ったことないんだけどな……。
「学院長に会ったことないだろ?」
私はこくりと頷いた。
「名前も知らないもん。ていうか、この学校に学院長が居ることさえ知らなかったんだよ?」