青空ライン~君が居た青春~
私は数分、校舎の中を歩いて、学院長室に来た。
私は迷わずノックをして扉を開ける。
「失礼します、プロデューサー科の神里波瑠です。」
私はぺこっと頭を下げて顔をあげると、そこには自分の父親と同じ年くらいの男性が、高そうな一人掛けのソファに座っていた。
「はじめまして、この学院の学院長の藤條望と言います。……どうぞ、こちらに。」
「あ、どうも……。」
私は藤條学院長に誘導され、浅くソファに腰かける。
「君のことはいろんな生徒からよく聞いているよ、敏腕プロデューサーだとね。」
「いや……敏腕プロデューサーなんて……全然ですよ。」
誰だ、敏腕プロデューサーとか言った人!
すっごく自分、アマチュアなんだけどな。
「はは。……でも君、合宿の時に体調を崩したんだろう。」
「あ、はい……全然寝てなくて。」
「そうか……。」