青空ライン~君が居た青春~
「んじゃー、頑張れよ。」
「ありがとうございました。」
そう言って舞台袖から出ていこうとした直山先生は、くるっと進む方向をかえて、私の方へ向きなおす。
「そうそう。……決まったのか?ユニットは。」
「……まぁ……はい……。結局、決めてもらったというかなんというかなんですけど。」
私は直山先生に誤魔化しながら言った。
……こんなこと先生に言ったって、何かが変わる訳じゃないから……。
「決まったならいいんだがな。……学院長の時間が空いたら、今日の夜くらいに呼ぶから……よろしくな。」
「はい……。」
そうして直山先生はそれだけを伝えて、舞台袖から出ていった。
……今日の夜くらい……か。
学院長も忙しいだろうに。
私はそんなことを思いながら、舞台袖から出ていく。
うーん、屋台でも回るかな。
暇だった私は、学院の外へと足を進めた。