青空ライン~君が居た青春~
「波瑠、この曲最後だってさ。」
「……っへ?……あ、うん……。」
私はずっとりょーちゃんと直山先生が話していることそっちのけだったらしく、話している内容は聞いていなかった。
「いつもどおりに言いたいこと、ちゃんと伝えろよ?俺は直山先生と外で話してくるから。」
「わかった……ほんとにありがとう、りょーちゃん……。」
そう言ってりょーちゃんは直山先生とステージ裏から出ていった。
……二人ってどういう関係?
ただの生徒と先生の関係じゃなさそう……。
そんなくだらないことを思いながらも、私はすごく緊張していた。
皆はどう思って私の話を聞いてくれるんだろうとか、私の話を無視してそのまま控え室に行ってしまうかもしれないと思うと、私の足は、震える。
すごく……怖い……。
ステージからはstar - meicarの皆が、「どうも、ありがとうございましたー!!!」と言っている声が、客席からは大きな拍手と歓声が聞こえた。