青空ライン~君が居た青春~
――コンコンッ
突然、レッスン室のドアからノックする音が聞こえた。
「はーい?」
「直山だー。入るぞー。……よっ。」
私の返事を待たずに直山先生はレッスン室に入ってきた。
……一応仕事中なんだから返事ぐらい待ってくださいよ……と思うけど、言わないでおこう。
「どうしたんですか、直山先生。」
「明日くる転校生のことで、いろいろ説明したいことがあるんだが……。」
「あー……わかりました。」
直山先生の手元をよく見れば、いろんな資料を持っていた。
転校生かぁ。
同い年の子だよね、多分。
プロデュースするのは……きっと、star - meicarだろうな……。
私は少し寂しい気持ちになる。
こんな気持ちになっちゃダメなのに。
私は全然前に進めてない……。