青空ライン~君が居た青春~
「まぁ、俺が言えることは以上。あとはあれだなー、ユニットケーキを頑張って5人で作って、ライブの練習して、X'mas限定の衣装作って、オーディションに臨むしかないな。」
そうして、直山先生はじゃあ頑張れよーと言ってどこかへ行ってしまった。
そして、僕達の中に長い沈黙が生まれる。
藤宮さんはノート取ってくるねって言って、校舎の方へ走っていった。
「……なんか可笑しいよね、波瑠ちゃんはもうプロデューサーじゃないのに、新しいプロデューサーが決まったとたん、波瑠ちゃんしかプロデューサーじゃないって思うなんて……。」
と浩輝くんは言って、しゃがみこんでしまった。
「僕も同じだよ……浩輝くん。」
僕は浩輝くんに寄り添うように、背中を擦った。
「……グスッ……うん……。」
その様子を、寂しそうに、悔しそうに見つめる祥也くんと琉生くん。
皆、同じ気持ちなんだね……。