青空ライン~君が居た青春~

ベビーピンクのミニドレスの全体は、ピンクのカランコエがいっぱいついていた。
これって……まさか……。


――「この花はなんですか?」

――「あぁ!それはな!カランコエって言うんだ!」

――「當真、お前はいつから花オタクになったんだ?」

――「オタクじゃないぞ!俺は!」

――「そうなんですか……小さくてかわいいですね」

――「そうだろー?ちなみにカランコエの花言葉はだなー……」

――「「"貴女を命に変えても守ります"」」

――「え、りょーちゃんも知ってるんだ?」

――「まぁ、この花の花言葉はかっこいいから……」

當真先輩とりょーちゃんと交わした会話をふと思い出す。

……"貴女を命に変えても守ります"


「うぅ……っ………ぅ…、ありがと……っ、皆……っ。」


私はドレスの前で、泣き崩れてしまった。
あーあ、せっかく茉優ちゃんがメイクしてくれたのに……。
そんなことを思っていても、なかなか涙は止まってくれなかった。





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