青空ライン~君が居た青春~


「さぁ、お邪魔虫のあたし達は先にいきましょー、はやくいかないと、りょーちゃんが怒っちゃうからね♪」


「えー……。人がいっぱいいるところ、嫌いなんだけど。」


「そんなこと言わないの!」


そう言って皆は控え室から出ていった。
……できれば助けてほしかったのに……。

そうして、皆はそそくさと出ていってしまった。
すると静まり返った部屋のなかで、りょーちゃんはやっとこっちを見てくれた。


「波瑠。」


「どうしたの、りょーちゃん?」


私はりょーちゃんの声を聞いて、りょーちゃんはきっと、今、甘えたかったんだろうと直感する。
りょーちゃんは昔から素直じゃないからね……。


「カランコエの花言葉……覚えてる?」


「うん、勿論だよ。すっごく、嬉しかった……。」



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