青空ライン~君が居た青春~
皆は黙って藤宮さんのことを見つめる。
「star - meicarって……、前にプロデューサーが居たんだってね。」
「「「「……!」」」」
その言葉に僕達は反応する。
藤宮さんは冷たい表情で、僕達を睨むような目で、言った。
「隣のクラスの神里さん、でしょ?神里さんのおかげで、star - meicarは人気の軌道に乗ったんでしょ?私とは違って、有能なプロデューサーなんでしょ?」
「そうだよ。波瑠にゃんは有能なプロデューサーだよ、すっごく、ね。僕達なんかを、一生懸命プロデュースしてくれた、優しい子だよ。」
浩輝くんは、睨み返すような目付きで、藤宮さんに言い返す。
「……もう、勝手にしてよ、バレンタインイベントなんて。……私、帰るから。」
そう言って、藤宮さんは力任せに椅子においてあった鞄を乱暴に取ると、長い廊下へと消えてしまった。