青空ライン~君が居た青春~
「……波瑠、もういいわ。次は私が話をするわ……。波瑠はロビーで待ってて?」
川村社長は、私が普通の精神状態ではなくなっていることを察したのか、私に部屋を退出するように言う。
「……わかりました。」
きっと頭を冷やしてこいという意味だろうな……。
そう思った私は素直に返事をして、部屋から退出した。
「……波瑠、」
後ろから、懐かしいと感じてしまう声が聞こえた。
「ごめんね、琉生くん、祥也くん……。私はもうstar - meicarのプロデューサーじゃないのに、この場に来ちゃって。川村社長に来いっていわれたからって、来るべきじゃなかったよね……。」
私は溢れそうになる涙をぐっと堪える。
「いや……、来てくれてありがとう。」
祥也くんが掛けてくれた言葉は、意外にもありがとう、だった。
そんな優しい言葉掛けてもらっちゃ、涙を堪えること出来ないじゃん……。