青空ライン~君が居た青春~


「波瑠、なんかその……いろいろごめんな……。でも、嬉しかった。」


いきなり嬉しかった、なんて言い出す琉生くんに首を傾げる。


「……え?」


「star - meicarが大好きだって言ってくれて、波瑠は降りてからも見てくれてて……ほんと、すっげぇ嬉しかった。」


そう言ってこんな状況下にも関わらず微笑む琉生くんの表情は、私にとって涙を誘うものだった。


「波瑠、浩輝達に会っていかないか……?」


「そ、れは……出来ないよ、私はプロデューサーを降りた身だし……。」


会わないかと言い出す祥也くんの言葉に思わず首を振る。
ほんとは……会うのがすごく怖かったから。
なにかを責められるんじゃないか、とか勝手に思って。
結局私はすごく弱い人間だから。
藤宮さんにあんなに偉そうなことを言っておきながら、こんなときに身を引く私が浩輝くんと優斗に会っていいわけがない。



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