青空ライン~君が居た青春~
「浩輝は右手の太もも辺りを刺されててさ。あと……、腹部をちょっとかすっただけだったんだけど……。」
次第に曇っていく琉生くんの表情を見ると、その先の言葉は聞くのが怖かった。
「けど……?」
「優斗は……胸部を刺されてて……あと刺されたところが数ミリずれてたら命が危なかったんだ……。」
数ミリずれてたら、って……。
考えただけでゾッとする。
「不幸中の幸いと言うべきだろう、命が助かったのは、運ばれたのが刺されてすぐだったことと心臓に刺さらなかったことだろうな……。」
命が助かった、なんて……。
もしかしたら……もう踊ることが出来ないかもってこと……?
「浩輝くんも優斗くんも……、また踊れるようになるよね……?」
私は怖くなって、震える声で琉生くんと祥也くんに聞いた。