青空ライン~君が居た青春~
この傷は、一生残るけど……。
優斗くんの笑顔があるならいいや……。
やっぱり、バレンタインデーの時も守っていればよかった……。
私は今更なことで後悔している。
「ごめんね、優斗くん……。守ってあげれなかった……。」
私は優斗くんの綺麗な手を、ぎゅっと握った。
「ごめん……ごめんね……。」
ただただ、溢れる涙を流しながら優斗くんに謝った。
しばらくすると、ピクッと優斗くんの手が動いたような気がした。
「え?」
そしてゆっくり、ゆっくりと優斗くんのまぶたが開いた。
「……波瑠、ちゃん……?」
そこには、目を見開いている優斗くんが私を見ながら私の名前を呼んでいて。