青空ライン~君が居た青春~
「へぇ、そうなんですか~、確かにあの二人、身体能力は高そうでした。」
そう感心したように麗香ちゃんは頷いた。
……まっさか宮永双子もこの学院に来るとは……やっぱりすごいな、この学院。
私はaddition mixのことを思い出していると、未来ちゃんは私と麗香ちゃんの肩を掴んで口を開いた。
「波瑠先輩と麗香!addition mixの話なんてしてる場合じゃないですよ!プロデューサーとして、しなきゃならないこと、いっぱいありますよ~?」
未来ちゃんにそう言われて、はっと我に返る。
……あまりにもaddition mixの話に夢中になっちゃったかも……。
てか、後輩に言われちゃったよ、私。
もっと、しっかりしなきゃなぁ~。
「じゃ、私と麗香はプロデュースするユニットの方へ行ってくるので!波瑠先輩も頑張ってください!」
「うん、二人もね!」
私は廊下へと消えていく二人の背中に、ずっと手を振りつづけた。
さて、と。
……どうしよっかな。
あ、昨日直山先生に頼まれてた3年生の進路希望用紙、進路相談室に持っていかなきゃな。
私は持っていた鞄の中から、進路希望用紙を出し、進路相談室へと急いだ。