青空ライン~君が居た青春~
「え?」
「……あ、う、ううん、なんでもない。とりあえずのところ、12月と1月はとくになし。2月はバレンタインって感じかな。」
「へぇ、もうほとんどイベントがないんだなー……。」
「……。」
……もうあと4ヶ月で、3年生は卒業するんだ……。
変えれない現実が、妙に不安を覚える。
「波瑠?……どーした?」
「あっ、いやっ、な、なんでも……」
私はなんでもない、と言おうとしたそのとき、私のスマホが小刻みに震える。
電話……。誰だろ?
私はスマホのディスプレイを見る。
そこには日向、と表示されていた。
私は通話ボタンを押す。
「もしもし?」
「あ、出た。……やっと昨日から学校来ててさ、やっと落ち着いて、連絡しとこーって
思って。」
日向の声は、電話越しでもやっぱり明るくて、元気な声だった。