青空ライン～君が居た青春～

私は思わず聞いてしまったが、私はなんとなく、わかってしまった。
……きっと皆は、りょーちゃんが脱退するってわかってるんだ……。


｢……皆、りょーちゃんが脱退するって……なんで知ってるの……？｣


｢……！波瑠ちゃんも……知ってたの？｣


｢……うん。修学旅行の一ヶ月前くらいに、直山先生から聞いた……。｣

　
ゆーちゃん、彼方くん、柊くんは、私が知っていることがよほど驚いたんだろうか、困惑の表情を浮かべている。


｢……俺達は、りょーちゃんから聞いたわけじゃないんだよ。……りょーちゃんの夢は知ってたし、いつかこんな日が来るってこともわかってた……。なにより、りょーちゃんの表情が、何よりの証拠だし。｣


りょーちゃんは……still kingの皆にも、夢は言ってたんだ……。
そして……皆はこんな日が来ることを……わかってて……。


｢アタシはね……still kingは、勿論りょーちゃんが居てこそだと思う……。だけど……ファンの人達のことを考えると、迷ってしまうのよ……。｣


そう言ってゆーちゃんは目を伏せた。
……ゆーちゃんの気持ち、すっごいわかる。