青空ライン~君が居た青春~
バタバタバタバタ……
私は、無我夢中で廊下を走っていた。
卒業式までの時間は、もうなくなっているから。
一分一秒でも無駄にしてはいけない……。
still kingはきっと……りょーちゃんと當真先輩……いや、三年生のために、動いているはずだから……。
「……あら?波瑠ちゃん?」
「……?……あ、ゆーちゃん。」
私はずっと動かしていた足を瞬時に止める。
ゆーちゃんはなぜか、三年生の教室から出てきた。
「もしかして、柊ちゃんから聞いてきたの?」
「うん、そうだよ。……ゆーちゃん、なにか知ってる?」
「そりゃ、勿論。……実はね、サプライズで卒業パーティーをしようっていう話が持ち上がってね、その準備を手伝ってほしかったのよ。」
……やっぱり。
皆なら、そういうのをするんだろうなって……なんとなく、わかってた気がしてたから……。