青空ライン~君が居た青春~
「さて……と。卒業ライブの準備をしましょうか。もう一時間よ、二人が来る前に、終わらせちゃいましょ♪」
「うんっ。」
そうしてゆーちゃんは柊くんを連れて、体育館へ走っていった。
いつものレッスン室には、私と彼方くんだけになってしまった。
「ゆーちゃんも素直じゃないねぇ。」
「え?」
「本当は、ゆーちゃん……泣きたいんじゃない?やっぱり二人が居なくなるのは、寂しいし。」
そう言って彼方くんは、ゆーちゃん達が走っていった方をみて微笑む。
……そりゃ、そうだよね……。
いくらゆーちゃんがそういう性格だからって、絶対に……寂しいはずだから……。
「だからって、俺達はアイドルだし。卒業ライブが終わるまでは、泣いちゃダメだからねぇ……♪」
……そういう、彼方くんだってほんとは……寂しいんじゃないかな。