青空ライン~君が居た青春~
「ごめ……」
「謝らなくていいって。だから、お願いしてる。……まー、波瑠が優くんは嫌っていったら別だけどね?」
俺はそう言って、にやっと笑って見せる。
優くんはただただ戸惑っていた。
「……俺さ、もう……時間ないんだ。医者にも、もう無理だって言われてるし。」
「えっ……?!それって……。」
「これは、メンバーにも言ってないんだけど。もう無理だって言われたらさ……最後に夢くらい、叶えたくて。そりゃ、一番の夢は無理だけど。その過程くらいは、やってみたい。……だから、波瑠を……よろしく。」
こんなこと、優くんにしか頼めないから。
波瑠が、好きで、愛してるから。
俺は……波瑠を守ることができないから。
優くんに、頼むしかない。
俺が唯一、認める優くんだから。
もう、俺が波瑠の隣にいることは、どっちにしろあと少し。
だからこそ……好きで仕方がない、波瑠の隣にいてあげてほしい。
それが、俺が最後に波瑠にできることだった。